私立大学の9割の大学が総合型選抜を実施
2022年度の入学者選抜では、私立大学の91.4%にあたる550大学、1,708学部で総合型選抜を実施しました。国立大学では78.0%、公立大学でも40.0%の学校で総合型選抜を行いました。今や総合型選抜は、代表的な入試の一つになっています。また、総合型選抜で私立大学に入学した人の割合は全体の15.7%に上り。入学者数も年々増加しています。
文部科学省 令和5年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要
6月は雨が続く梅雨の季節です。
気分も少し曇りがちかもしれませんね。
保護者のための大学選び編集部です。
今回は、そんな気持ちを晴やかにする、
総合型選抜(旧AO入試)の攻略法をお知らせします。
共通一次が耳に馴染んでいる保護者の方も多いことと思います。
現在の主な大学入試の方法は、
一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜の3つがあります。
その中で一番早くスタートするのが総合型選抜です。
出願とは別にエントリーが必要な大学もあります。
早ければ6月頃からエントリーはスタートします。
オープンキャンパスの参加が出願の条件となる大学もあるので、
早めの情報収集に努めてください。
2022年度の入学者選抜では、私立大学の91.4%にあたる550大学、1,708学部で総合型選抜を実施しました。国立大学では78.0%、公立大学でも40.0%の学校で総合型選抜を行いました。今や総合型選抜は、代表的な入試の一つになっています。また、総合型選抜で私立大学に入学した人の割合は全体の15.7%に上り。入学者数も年々増加しています。
文部科学省 令和5年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要
詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせることによって、入学志願者の能力・適性や学習に対する意欲、目的意識等を総合的に評価・判定する入試方法。
【出典】文部科学省「令和3年度大学入学者選抜実施要項について(通知)」
分かりやすく言うと、“大学が求める人物像”を採用するために、受験生の能力・適性や学習に対する意欲などを、丁寧に時間をかけて多面的および総合的に評価する入試方法です。大学によって違いがありますが、選抜方法は志望理由書や調査書の他、面接、口頭試問、小論文試験などで実施されます。
大学が求める人物像は、各大学の「入学者受け入れの方針」を示すアドミッション・ポリシーに記されています。
2017年度より全大学に対し、
「ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針)」
「カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)」
「アドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)」
の策定と公開が義務付けられました。
「ディプロマ・ポリシー(卒業認定・学位授与の方針」とは
各大学がその教育理念を踏まえ、どのような力を身に付ければ学位を授与するのかを定める基本的な方針であり、学生の学修成果の目標ともなるもの。
「カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)」とは
ディプロマ・ポリシーの達成のために、どのような教育課程を編成し、どのような教育内容・方法を実施するのかを定める基本的な方針。
「アドミッション・ポリシー(入学者受け入れの方針)」とは
各大学が、当該大学・学部等の教育理念、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーに基づく教育内容等を踏まえ、入学者を受け入れるための基本的な方針であり、受け入れる学生に求める学習成果(学力の3要素※)を示すもの。
※(1)知識・技能、(2)思考力・判断力、表現力等の能力、(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度。
大学においてこのような改革サイクルを回す起点となるのが,「学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」の三つのポリシー。 【出典】文部科学省 三つのポリシーの策定と運用に係るガイドライン
3つのポリシーは、それぞれの大学が「どのような人に入学してほしいか」「どのように学生を育てるか」「どのような力を身に付けさせて卒業させるか」を明確に提示したものです。
これらのポリシーを読めば、大学がどのような人物を求め、育てるかの全体像が分かるので、一度は目を通しておく必要があります。
保護者の目から見たお子様の得意な分野や好きな事、性格などとポリシーを照らし合わせて大学選びの指針にするのも一つの方法です。
アドミッション・ポリシーには、どんな人に入学してほしいかが書いてあります。その内容は、大学によって様々です。さらに、大学全体、学部・学科ごとにアドミッション・ポリシーは、定められています。まずは、志望する学校の大学全体の求める人物像を理解し、次に志望学部・学科のアドミッション・ポリシーを確認することが大切です。学部・学科によって求める人物像が異なるため、しっかりとチェックしてください。アドミッション・ポリシーは、ホームページや大学案内に掲載しているので、必ず読み込んでください。内容が分からない場合は、高校の先生に相談するか、オープンキャンパスで教職員の方に質問してください。詳しく教えてくれるはずです。
受験生の能力・適性や学習に対する意欲などを、時間をかけて総合的に評価するのが総合型選抜です。選抜を受けるために高校からの推薦は必要ありません。各大学が設定している総合型選抜の条件を満たせば誰でも出願可能です。
選考方法は書類審査や小論文、面接などが一般的で、エントリー後、事前面談や予備面談なども含めて複数回の面談を行う対話型が多いようです。
2021年度入試からは、学校推薦型選抜と同じように、各大学が実施する評価方法に加えて、共通テストを含む教科・科目に係るテストや小論文、プレゼンテーションなど、学力を確認する評価方法を活用することが必須となっています。
選考方法は書類審査や小論文、面接などが一般的で、エントリー後、事前面談や予備面談なども含めて複数回の面談を行う対話型が多いようです。
また、2021年度入試から、各大学が実施する教科・科目に係るテストや小論文、プレゼンテーションなどの評価方法等、または大学入学共通テストなどで、学力を確認することが必須になりました。
9月1日から出願開始。
11月1日以降に合格発表。
年内に合否が決まるパターンが多いのですが、複数回実施したり、2~3月まで選抜を行う大学もあります。
大学によっては、オープンキャンパスや個別相談を出願条件にしている場合もあるので注意が必要です。
早い時期で合格が決まるので、早めの志望校決定、早めの情報収集が重要になります。
※大学によって総合型選抜のスケジュールは異なります。
詳細は、入試要項、大学ホームページなどで確認しましょう。
エントリーは、オープンキャンパスや説明会への参加、個別面談、エントリーシートの提出など出願の前段階で行う手続きです。大学によってエントリーの方法は違います。大学が指定する手続きを行った時に総合型選抜の出願資格が与えられます。ただし、大学によってはエントリーが出願を指す場合もあるので、不明な場合やあいまいな場合は個別に大学に問い合せてください。
Vol.03 7月公開予定
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