いよいよ受験の新3年生。
情報収集と準備を怠りなく!
新緑がきらめく季節の到来です。
保護者のための大学選び編集部です。
新学期が始まってから、もうひと月が経ちました。
お子様たちの大学受験をきらめかせるための第一歩は情報収集と準備です。
ホームページ、大学パンフレット、進学相談会など、
大学は様々なカタチで受験生に向けて情報を発信しています。
高校での三者面談でも志望校や入試方法の話し合いが行われますから、
事前の情報収集はとても大切です。
また、ご家庭によっては奨学金の検討や準備を進める時期でもあります。
お子さまと相談しながら、希望する大学や興味のある大学の情報を収集して、万全の準備を整える。
それが受験に向けてのスタートダッシュ成功の秘訣です。
大学のホームページをチェック!
いつでも、どこからでも大学の情報を調べられるのがホームページです。
多くの大学がホームページを充実させています。
受験生向けのページを用意している学校も少なくありません。
ホームページには、大学の概要や学部・学科、クラブ・サークル紹介、オープンキャンパスなどの様々な情報が掲載されています。
模擬授業やキャンパスの雰囲気などを臨場感ある動画で紹介している大学もあります。
また、最新のニュースも掲載しているので定期的にチェックするのがお勧めです。
興味のある大学のホームページをクリックして、お子さまと一緒に志望校の検討を進めてください。受験を乗り切る、初めの一歩です。
保護者のための大学選び「MAPから探す 」には、各大学の最新情報へのリンクがあります。大学の情報収集にご活用ください。
大学のパンフレットを入手!
多くの大学ではGWが終わった5月中旬頃から新年度版の大学パンフレットの配布を始めます。
パンフレットには、学部学科の学びの内容はもちろん、キャンパスの雰囲気や在学生の声、就職状況、クラブ・サークル活動などのたくさんの情報がまとめて掲載されています。
活字世代の保護者の方には、パンフレットでの情報収集がしっくりくるかもしれません。
パンフレットは、大学のホームページから資料請求をして取り寄せることができます。
志望大学の選択方法として、複数の大学パンフレットを取り寄せて、内容を比べてみるのも良い方法です。
大学の個別見学!
大学を体感するには、夏から始まるオープンキャンパスに参加するのが一つの手段ですが、オープンキャンパス以外でも気になる大学を個別に見学することができます。
職員や在学生の方が、キャンパス内を案内してくれたり、学部・学科のことやキャンパスライフ、就職のことなどの相談に応じてくれます。
普段のキャンパスや学生たちの様子を見ることができるのも個別見学のメリットです。
各大学のホームページに申込方法が掲載されているのでチェックしてみてください。
進学相談会(進学フェア)!
全国各地で、複数の大学が集まる相談会が開催されています。
会場によっては、数十の大学が参加している場合もあるので、1日で効率よく様々な大学の話を聞くことができます。
お子様と一緒に各大学のブースで、保護者としての質問や受験生としての疑問を直接投げかけることができる良い機会です。
経験者の話は貴重!
分からないことは先輩に聞くのが一番です。
同じ学校の先輩保護者、受験生を育てたご近所の方やパート先の先輩などに直接体験談を聞いてみるのも一つです。
実際の成功や失敗の体験談は、受験を乗り切るための貴重な生きた情報です。
奨学金の準備を始めよう!
経済的な理由で大学進学をためらっているご家庭のためには、奨学金制度を利用するのも一つの方法です。
奨学金には、卒業後に学費を返済する貸与型と学費を返済する必要のない給付型があります。
奨学金制度を実施しているのは、国や自治体、大学、企業、NPOと様々ありますから、大学のホームページやパンフレットなどで確認をしてください。
「日本学生支援機構」の奨学金の準備
高校3年生時に申し込む「予約採用」は、給付型・貸与型ともに高校を通じての申し込みになります。
申し込みは高校3年生の春から開始されます。開始日や締切日などの詳細な日程は高校ごとに異なります。
進学先の大学や専門学校が決まっていなくても申し込むことができます。
「予約採用」で採用されなかった場合、進学後に大学を通じて「在学採用」で再度申し込むことも可能です。
詳細は、日本学生支援機構のホームページをご確認ください。最新情報のチェックをお忘れなく!
日本学生支援機構 奨学金早わかりガイド
「高等教育の修学支援新制度」の奨学金の準備
2020年度から始まっている文部科学省「高等教育の修学支援新制度」での給付型奨学金も、高校3年生の5〜7月頃に高校を通して申し込む「予約採用」となります。
まずはお子様とご家庭、そして進学先の大学が「高等教育の修学支援新制度」の対象になるかどうかを日本学生支援機構のサイトなどで調べてください。対象となる場合は、高校の先生へ相談をしてください。
最新情報は文部科学省のホームページをご確認ください!
文部科学省「高等教育の修学支援新制度(授業料等減免と給付型奨学金)」
三者面談の前に!
高校3年生の三者面談は、第1志望校を決めていくための大切な面談になります。
指定校推薦、学校推薦型選抜(旧推薦入試)、総合型選抜(旧AO入試)、一般選抜(旧一般入試)など、どの入試でチャレンジしていくかも具体的に話し合う面談です。
三者面談の前に、お子様とよく話し合い、方向性を決めるためにも、ホームページやパンフレットから受験を希望する大学の情報を事前に集めておくことが大切です。
総合型選抜<主な入試時期:9月~翌1月程度>
文部科学省が定めたのは、以下の通り。
◎総合型(旧AO入試)<文部科学省>
詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせることによって、入学志願者の能力・適性や学習に対する意欲、目的意識等を総合的に評価・判定する入試方法。
【出典】文部科学省「令和3年度大学入学者選抜実施要項について(通知)」
とあります。
そこで、総合型選抜のポイントをわかりやすく言うと、
●それぞれの大学のアドミッション・ポリシー※にある、大学が求める人物像に合う人物を採用するための入試といえます。※アドミッション・ポリシーは、大学案内や公式HPに掲載されています。●受験生の能力・適性や学習に対する意欲などを、時間をかけて総合的に評価する入試といえます。
●求める人物像は大学・学部学科によってさまざまで、選抜を受けるための高校からの推薦は必要ありません。したがって各大学が設定している総合型選抜の条件を満たせば誰でも出願できます。
●選考方法は書類審査や小論文、面接などが一般的で、エントリー後、事前面談や予備面談なども含めて複数回で面談を行う対話型が多いようです。
2021年度入試からは、学校推薦型選抜と同じように、各大学が実施する評価方法に加えて、共通テストを含む教科・科目に係るテストや小論文、プレゼンテーションなど、学力を確認する評価方法を活用することが必須となっています。
●早い時期で合格が決まるので、早めの志望校決定、早めの情報収集が重要になります。
学校推薦型 <主な入試時期10月~11月>
文部科学省が定めたのは、以下の通り。
◎学校推薦型<文部科学省>
学校推薦型選抜出身高等学校長の推薦に基づき、調査書を主な資料としつつ、以下の点に留意して評価・判定する入試方法。※大学教育を受けるために必要な知識・技能、思考力・判断力・表現力も適切に評価するため、高等学校の学習成績の状況など調査書・推薦書等の出願書類だけではなく、「見直しに係る予告」で示した評価方法等又は大学入学共通テストのうち少なくともいずれか一つを必ず活用する。【出典】文部科学省「令和3年度大学入学者選抜実施要項について(通知)」とあります。
その特徴をポイントでまとめてみると。
●入学者比率が40%で、
意外にも一般選抜(共通テスト利用選抜)の次に多いとのこと。
●受験資格として学校長の推薦が必要となります。また受験資格には、成績など出願条件が設定されている場合が一般的ですので条件をしっかりチェックしましょう。
選考方法は、書類審査・小論文・面接が多いようです。
また、2021年度入試から、総合型選抜と同じように、各大学が実施する評価方法に加えて、共通テストを含む教科・科目に係るテストや小論文、プレゼンテーションなど、学力を確認する評価方法を活用することが必須となります。
●学校推薦型は、「公募制」と「指定校制」の2つのタイプに分かれます。
「公募制」は、出願条件をクリアした上で、学校長の推薦が必要となります。
募集人員が多いのが特徴で、スポーツ推薦、海外活動推薦、有資格者推薦などの種類があります。
「指定校推薦」は、大学が指定した高校のみを対象とした入試です。
まずは、お子様の通っている高校が、該当するか最初に確認してください。
出願条件をクリアした上で、学校長の推薦が必要となります。
とくに気をつけたいのが専願性。この入試を利用して合格した場合は、必ず入学する必要がありますので、しっかりと確認を忘れずに。
平成12年度に比べて、入試の多様化が進み、AO入試、推薦入試を経由した入学者が大きく増加しています。
(注) 「その他」:専門高校・総合学科卒業生入試、社会人入試、帰国子女・中国引揚者等子女入試など【出典】文部科学省「平成31年度国公立私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」
一般選抜 <主な入試時期1月下旬~3月>
●保護者の皆さんが一番馴染みのある入試が、一般選抜です。
募集人員が一番多い選抜で、各大学が個別の学力試験を実施します。
3教科型が一般的で、文系では英語、国語、地理・公民や数学から1科目選択、理系では英語、数学、理科のパターンが多く見受けられます。
1教科で受験できる入試や特定科目の配点が高い入試などもあるので、早めにチェックしておく必要があります。
同じ大学の他学部などと併願しやすいように、全学部共通問題の「全学部統一入試」や試験日を選べる「試験日自由選択制度」などを設定している大学もあります。また、大学によっては、試験日が異なれば、志望する学部を複数回チャレンジすることも可能です。さらには
・地方試験会場を設けている大学も多い。
・多くの大学で併願割引を導入している。
など、入試の種類が多いので、Webや入試ガイド、募集要項などで検討、確認が必要。
各大学独自で工夫を凝らした選択肢が多いため、早めのチェックが欠かせません。
大学入学共通テスト利用選抜<主な入試時期1月~3月>
大学入学共通テストの受験科目で出願できる入試です。共通テストを受験するだけで複数の大学に出願できるのが、この方式を取り入れている大学を受験することの最大のメリットといえるでしょう。一般選抜と違い、大学独自の学力試験がない場合がほとんどですので、入試対策も立てやすいのではないでしょうか※。
一般選抜との併願のパターンが多いので効率的。ただし、出願が共通テストの前の場合と後の場合があるので、注意深く確認してください。
※個別試験を課す大学も一部見受けられるので、注意が必要です。
■ 年間入試カレンダー